借金返済ことはじめ

関西在住の20代OL。彼女がいるレズビアンです。2015年2月3日、完済しました。

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お前は犯罪者の娘だ 2

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京都地裁


お前は犯罪者の娘だ 1 の続きです。

裁判が始まりました。

…正直、裁判途中のことはほとんど覚えていません。


父が法廷に立つ姿を、後ろから見ました。

いつも偉そうにしている父の姿が、小さく見えます。
それでも、裁判官、弁護士、検事の言葉にしっかりと答えています。

後ろからなので父の顔は窺い知れません。


いよいよ、私の番になりました。
緊張して、雰囲気に飲まれそうで、吐きそうです。


覚束ない足で、生まれて初めての法廷に立ち、深呼吸…

弁護士は、「あなたは被疑者「さといも父」の長女ですか?」と尋ねられ、私は「はい」と答えました。
そして続けて、「あなたにとって、お父さんはどんな存在ですか?」と聞かれました。

事前の練習では「私にとって父は、母や私たち三姉妹を一生懸命育ててくれた真面目な人で、とても大切な存在です」
と答える予定になっていました。


ですが、感情の高ぶっている中での、その質問。

私にとって、お父さんは。


小学校六年生の頃、友達と万引きをして警察に補導された時(これ書いて思い出しました。私も犯罪者やorz)
中学校一年生の頃、母の財布からお札を何枚も抜き取り、遊びに行ったことがばれた時。
同じく中学校一年生の頃、同級生の女の子を集団でいじめていたことがばれ、学校呼び出しを食らったとき。

私がこういう悪事を働いた時、決まって父は鬼の形相で私に強烈なゲンコツを落としました。
そして、当時の父の仕事(京友禅の糊置き)部屋で、父が仕事をしているの前で正座で座らされました。

この間、父は何も言葉を発しません。黙々と仕事を続けています。
私は殴られた頬っぺたを摩りながらも、父の働いている姿を無言で見ていました。

すると、涙が出てきます。
何に涙をしているのか、その時は自分でも分かりませんでした。

ですが今思うと、きっと父の働く姿から、こんなに頑張って働いてくれている父を悲しませることをしてはいけない、と、僅かながらに感じたんだと思います。
しかし底抜けにアホな私は、そんな姿を見て涙しても、その後も幾度となく悪事を働きます。

そのたびに、父の働く姿の前で正座をしてきました。

誰かのために働く尊さを、私は父の姿から少なからず感じました。
大学に行けずに、社会に出ることになった私に、父は「これで良かった、って思えるようにこれから頑張ればいい」と声をかけてくれました。
この言葉が、どれほど大きな力になったか。



私にとって、お父さんは。


「とても、大切な、人です」


弁護士の質問に、涙で詰まりながら絞り出した、私が答えた言葉でした。


それからもいくつか弁護士、検事から質問をされ、答えました。けど内容は全く覚えていません。

私は皮肉にもこの裁判を通して、父に対してものすごく感謝の思いを感じることが出来ました。
裁判結果はどうあれ、父は私にとって、かけがえのない、大切な人であることには変わらないのだ、と強く感じたからです。


裁判結果は、


………


実は詳しく覚えていないのです。


ですが、「懲役○年、ただし△年間(このあたり曖昧)、執行を猶予とする」

という裁判官の後半の言葉はとても覚えています。
執行を猶予とする、って執行猶予がついた!実刑じゃない!

判決文を聞いた瞬間、隣にいる母の方を見ると、母は顔を手で隠し、号泣していました。
そんな母を見て、私はさらに号泣…

結果的に「執行猶予をつける」という目標の結論に至りました。



そのあと、両親に内緒でこさえた借金の枠は瞬く間に使い切り、リボ払いにも手を出し、あれよあれよと首が回らなくなったのは、また別の話…

この件をきっかけに借金はできてしまったけど、そんなこたー大したことじゃない。
確かに私たち家族にとって大きな大きな負の出来事でした。ですがこれをきっかけに私は長女としての自覚、両親への感謝を強く持てました。肝も据わったように思います。
また、返済を通して、お金の使い方も勉強することが出来ました。





ですが事件は一人で起きません。
えらい綺麗に書いていますが、今回の事件、私の父は加害者で、もちろん被害者の方がいるのです。
私の家族にとって大きなことでしたが、それ以上に、被害者ご家族にとっても大きなことなのです。


裁判の結果が出てから、被害者の女性のおばあ様のお宅にご挨拶に行きました(事件後、母と何度も行っています)。
初めてお宅に行ったときは、それこそ殴られる覚悟でしたが、対応して下さったおばあ様の息子さんご夫婦は、何とも気の毒そうに出迎えてくださいました。

「以前から痴呆で外をフラフラ出歩くようになっていた」
「杖があってもまっすぐ歩けないような母だから、事故の時もフラフラしていたのだと思う」
「大きな事件になってしまって申し訳ない」

息子さんの話を聞き、申し訳なさで胸が大きく痛みました。
裁判後にご挨拶に行った時も、お母様が入院されておられるというのに、執行猶予がついたことを「良かったです」と言ってくださいました。

そして私たちをお家に上げて下さり、様々な話を聞かせてくださいました。

「痴呆で私の言葉が全然届かない時は、本当に憎たらしく思うことが何度もあり、間違いを起こしそうになったこともあった」
「今、寝たきりになった母を見ていると、今まで思わなかった母へのありがとうの気持ちが出てくる」
「こうやって母の面倒が見れることになって、良かったかもしれないと思っています」

私は息子さんのこのお話を聞いて、涙が溢れました。
父は私以上に涙を流しながら、何度も頭を下げていました。


何をきっかけにどうなるか分からない人生。
悪い出来事を起こさないようにするのは大切ですが、起こった出来事を、どのように自分の人生に活かしていくのか、その方が大切なのではないかと強く感じました。


借金程度で腐ってたまるか。
私の人生は、まだこれからの方が長いのです。



長い文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。
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お前は犯罪者の娘だ 1

Posted by さといも on   12 comments
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たぶん、人生で一番、どん底だった時。

法廷


ララさんのブログ、めっちゃ読んでるのに先日あまりにもご主人さんにむかっ腹が経ったので初めてコメントしました。
自分の身内について悪態つかれるのって、本当に本当に本当に腹が立ちます。

ララさんのブログを見て、私は過去を振り返りました。
父のことです。



私の父は、飲酒ひき逃げ事件を起こしました。
私が20歳そこそこの時です。

当時、父は京都市内でバーを経営していました。
その日はお客さんに勧められ、お酒をけっこう飲んでいたようです。

午前3時ごろ、バーを閉め、車での帰り道。
父は、年配の女性に衝突しました。父は事故に気付きながらも、一旦自宅に帰りました。
そのあと、怖くなった父は現場に戻りました。女性は衝突した同じ場所で倒れていました。その時初めて父は119番通報をします。



刑事事件です。


女性は事故を契機に、くも膜下出血が認められました。

父の罪を問う、裁判が行われることになりました。
私と母は、父の家族として、裁判に出廷することになりました。

しかし、我が家に弁護士を雇うお金はありません。国選弁護士がついてくれることになりました。

この、国選弁護士というのは当たり外れが非常に多いそうですが、今回ついてくれた弁護士は非常に非常に良い方でした。

裁判までに何度も打ち合わせ。
「こういう発言をしたら、検事はこういうことを言ってくる。だから君(私)は、こうやって返すんや。」

こんなことを言われ、少し拍子抜けしました。なんだか裁判は、劇のようだと思いました。
シナリオが決まっている裁判を、私たちや弁護士、検事が演じるような。

けど、こうも言われました。

「どう返すか、言葉は正確じゃなくてもいい」
「やけど、雰囲気に飲まれてしまって、法廷では言葉も出せへん人も多い」

法廷なんて、テレビでしか見たことがありません。
あそこに自分が立つなんて想像もできないし、雰囲気に飲まれて言葉が出ないことも想像できました。

けど、今回、父の罪に執行猶予がつくかどうかは身内の言葉が重要だとのこと。
何で私がこんなことを…とも思いました。ですが私は三姉妹の長女。動揺している妹たちを眼前にして、長女である私が必要以上の動揺をすることはできません。

今回の件で非常にお金がかかりました。私はこの事件を契機に、初めてカードローンでお金を借ります。100万円の枠。これが私の初めての借金です。



裁判当日。

寒い朝でした。
私は母に温かいココアを買ってもらい、ココアを両手で握りしめながら、今日法廷で話す内容を反芻していました。

父が一緒にいたかどうか、覚えていません。
たぶん、余裕が全くなかったんだと思います。

裁判所の中には法廷がいくつかあり、私たちの裁判は確か第二法廷で行われることになってました。

第二法廷の扉が開き、私たちは中に入りました。
初めての法廷。テレビで見るまんまです。寒い日だったからか、その空間は余計に冷たく感じました。

少ししてから、傍聴人が入ってきました。
私は驚きました。こんな一民間人の裁判を傍聴する人がいるとは思わなかったからです。

どうやら身なり、ボソボソと会話している内容から、京都地方裁判所にほど近い、同志社大学の生徒だと感じました。
勉強がてら、来ているのでしょう。

その一人と、目が合いました。
その後、隣のひとと耳打ちしているように見えました。クククと肩を寄せて笑う、大学生たち。

私はカッとなりました。

悪いのは1000%、うちの父です。
悪いことをした父は、法によって裁かれるのは当然です。そして、その身内も、社会から「犯罪者の家族だ」とレッテルを張られてもしょうがないのです。
ですが、この時ばかりは…分かっていても心が動くのも止められませんでした。

おい大学生。これは見世物ちゃうねんぞ!
あんたらからしたら、いくつもある裁判の一つなんやろうけどな、うちの家族にとったら人生かかってる裁判やねん。
何ニヤついてんねん。何がそんなにおかしいねん。ふざけんなクソ野郎が!!

年が近いだろう、その学生たちを見て、私は悔しくて悔しくて、涙が止まりませんでした。

方や、有名私立大学に通う、頭もさぞ賢いのだろう、20歳そこそこの大学生。
方や、大学に行けなかった頭の足りない高卒で、親がひき逃げ犯の、どうしようもない20歳の私。

世界から強烈に自分を否定されているような気がして、まだ裁判も始まっていないのに嗚咽が止まりません。
こんなんで裁判乗り切れるのか…不安になる私の手を、母が強く握ってくれます。


ほどなくして、弁護士が入ってきます。弁護士の顔を見て、少し安堵感が出ます。
検事も入ってきます。女検事でした。すごく冷たそうな。私はこの人の顔が忘れられません。

お前の親は犯罪者だ。
お前は、犯罪者の娘だ。

法廷の空気が、そうやってがなり立てているように感じます。


一つ大きく深呼吸して、前を睨み付けました。

何を睨んだつもりだか分かりません。自分の生い立ちを、立場を、くそが!との気持ちで睨み付けたんだと思います。

いよいよ、裁判が始まります。


長くなったのでいったん切ります。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
もう少し、お付き合いください。
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